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¥8,800
金漆。古来より希少なものとして珍重され、中国では高貴な人の持ち物などにしか使われない特別な塗料でした。日本でも古代から使われてきましたが、平安時代に姿を消してしまいます。いわば歴史に埋もれてしまった幻の塗料なのです。ただ、古代の主な産地は韓国の西南海島嶼であること、ウコギ科のカクレミノから採取されたこの塗料は、漆と異なり紫外線で硬化することは分かっています。それをさらに掘り下げるべく、古い書物などを見直し、先端科学、歴史学、工芸史といった視点からの分析を加え、さらに再現実験を繰り返すことで、金漆の本当の姿を今日に蘇らせようというのが本書の目的です。
著者がこの塗料と係わりを持つようになったのは2011年のこと。それから13年の年月が過ぎました。この間、宮腰哲雄先生はじめ多くの研究者や、技術者のお力をお借りすることができ、この本を発刊する運びとなりました。
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